昭和の中頃くらいまでは、自分の山に生えている木で家を建て、次の世代のため伐採後の山へ植林をするといったことが行われていたそうです。製品化された材木が流通する今となっては、信じられないような話です。

先代社長は、原木市場で丸太を購入していました。
私は、先代と一緒に原木の買付に行き、木の見方や使い方を教わりました。
曲った木は曲ったように反りを生かした場所に使うことで、その持ち味を存分に発揮し、強度を増します。
「この木は、こんな癖を持っている。だから、柱に・梁に・・・」といった具合です。

製材業を営むNさん、私たちの会社とは先代社長のころから長い付き合いになります。
木をこよなく愛し、適材適所を考えた製材を行っています。
Nさんは、いつも「木は生きている」といいます。
先代は、木の癖を巧みに読み取り製材をするNさんをとても信頼していました。
木は、適切に製材・加工し適所に使うことで、耐久性がある家に生まれ変わります。
そして、その家で二度目の命を生きるのです。
先代は他界しましたが、地産材を使った家づくりへの思いは、今私の中にあります。

過日、岐阜に降った大雨で地盤が緩み、樹齢1300年にもなる杉の大木が倒れました。「年輪に気候変動の痕跡が刻まれていた」という記事を目にされた方もおられると思います。様々な気象条件をその幹に刻みながら成長する樹木は、繊細でありながらも屈強であると感じます。

私たちが、県産材・国産材を主に使用しているのは、日本で、この地域で育まれたものだからです。地の材木を使うことで、気候・風土に強い家になります。そして、林業の振興、延いては山の環境保全や土砂崩れなどの災害防止へも貢献できるような企業でありたいと思います。

今は、前出のNさんが木の師匠です。

ご挨拶にかえて

光永建設 代表取締役
西川 翔

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